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生前贈与か相続で迷っている人が知っておくべき違いとベストな判断基準

次の世代へ財産を残す方法は、「生前贈与」と「相続」があります。この2つの方法はどちらも財産を移転させるという点では同じですが、課税される税金は贈与税と相続税で異なります。

また、以下のような疑問を感じる方々も多いかと思います。

  • 生前贈与と相続ってどちらが得なの?
  • 相続税と贈与税を比べた時どちらが高いの?安いの?
  • 土地や家も生前贈与したほうが良いの?

損をしないためにも、贈与と相続の知識はとても重要です。まずは、こちらのページをお読みいただき、それでも分からないという場合は私たち相続の専門家にご相談ください。

そもそも贈与とは何か

「贈与」と「相続」、この2つはどちらも「財産を誰かに与える」方法です。では、贈与とは何かということですが、贈与とは「あげます」「貰います」という双方の意思の合意による、一種の契約です。口約束だけでも成立しますが、土地や建物といった不動産を贈与する時などは所有権の移転登記を行うことになります。

また、贈与というのは財産を貰うことになるため、お得な印象があるかも知れませんが、お金を払わない分、贈与税という相続税に比べて税率の高い税金がかかります。こちらに関しては、下記に詳しく説明をいたします。

贈与と相続の違いとは

では、贈与と相続の違いはなんでしょうか。もっとも大きな違いは、「その財産をいつ与えるか」です。日本の法律では、誰かが亡くなられた場合、亡くなられた方の財産がご遺族などに引き継がれる「相続」が発生します。一方「贈与」は、財産を渡す人が生きている生前に行われます。

生前贈与をした際は場合によって「贈与税」という税金を納め、相続をする際には「相続税」という税金を納める必要があります。

▼相続税と贈与税の違い【比較表】

相続税 贈与税
税金が発生するとき 被相続人(亡くなった人)から遺産を相続したとき 個人(生きている人)から財産をもらったとき
税金を払う人 財産をもらった人(相続人、受遺者) 財産をもらった人(受贈者)
税金が掛からない範囲 相続した財産の課税価格が基礎控除以下の相続 一年間に110万円以下の贈与
※相続時精算課税制度を利用した場合は、累計2,500万円までの贈与

贈与すべきか?相続すべきか?

生前に贈与すべきか、または相続にするべきか誰しも一度は考える問題です。一般的に、贈与税は、相続税に比べ、税率が高くなっています。以下の表をご参照ください。

相続税

法定相続分に応じた取得金額

税率

1,000万円以下

10%

3,000万円以下

15%

5,000万以下

20%

1億円以下

30%

2億円以下

40%

3億円以下

45%

6億円以下

50%

6億円超

55%

贈与税

基礎控除110万円を引いた贈与額

税率

200万円以下

10%

400万円以下

15%

600万円以下

20%

1,000万円以下

30%

1,500万円以下

40%

3,000万円以下

45%

4,500万円以下

50%

4,500万円超

55%

※贈与税率は、直系存続(父母・祖父母)から20歳以上の子や孫などへ贈与の場合の税率となります。

相続対策を検討する場合、相続税や贈与税の税率や計算方法を比較する必要があります。金額的にどちらの税負担が少ないのかを知ることはもちろん重要です。しかし、相続税と贈与税には、税負担以外にも様々な違いがあるため、どちらの負担が少ないかは、税負担だけに囚われずに検討することが大切です。

贈与税と相続税の基礎控除額について

贈与税と相続税は、基礎控除額が異なります。「基礎控除」とは「税金のかからない範囲」を指します。逆の言い方をするならば、「ある一定の額を超えると(基礎控除額を超えると)課税対象となる(税金がかかる)」ということになります。贈与税と相続税は「税金がかかる金額のボーダーラインが違う」ということを知っておく必要があります。

【それぞれの基礎控除額】

  • 贈与税……1年間につき110万円
  • 相続税…3,000万円 + 600万円×相続人数

贈与税は、1年の間なら110万円までは非課税で財産を与えることができます。

一方、相続税は上記の計算式に元に基礎控除額が算出されます。たとえば、妻と子ども2人の計3人に相続する場合は、

3,000万円 + 600万円×3人

となり、合計の4,800万円が基礎控除となるわけです。このケースで、もし1億円の財産を相続するのであれば、ここから4,800万円の基礎控除を引いた「5,200万円」に税金の対象となります。なお、この税金がかけられる対象となる額(上記の例では、5,200万円)を「課税遺産総額」と呼びます。

課税遺産総額

課税遺産総額がマイナスなら、相続税は課税されません。

この場合は、一般的には相続税の申告書も必要ありませんが、税制上の優遇措置を受けるために申告書の提出が必要なケースもあります。これを申告要件と呼び、「小規模宅地等の課税価格の特例」などがこれに該当します。

◎相続税と贈与税の損益分岐点

相続税と贈与税の損益分岐点

前項の基礎控除金額と税率だけをみると、相続のほうがお得にみえますが、自分が生きているうちに贈与したい人もいるでしょう。贈与のメリットの1つは、自分の選んだ人に財産を譲れることです。

できる限り節税しながら贈与するためには、まず、どんな財産を持っているのか調査することが大切です。また、法定相続人や配偶者の軽減税率を考慮して、相続税の税率を調べます。たとえば相続税の税率が30%の場合、それより低い贈与税で贈与できるのなら、節税につながります。

相続時精算課税制度とは?

相続と贈与をお得に使う方法として、相続時精算課税という制度があります。相続時精算課税制度は、贈与税と相続税を一体化させた制度とお考えください。60歳以上の父母や祖父母が20歳以上の子や孫に財産を贈与するときに使うことができます。

2,500万円までは税金はかからず、その金額を超える部分は一律20%の贈与税がかかります。贈与財産の種類、金額、贈与回数、年数に制限はありません。

相続時精算課税制度とは、課税の繰延べ

相続時精算課税を選択した場合、まず贈与時に贈与税を納めます。贈与者が亡くなったときは、贈与財産を含めて相続税を計算し、この相続税といったん支払っていた贈与税との差額を支払います(もしくは還付を受けます)。相続時精算課税を選択して支払った贈与税は、言い換えれば相続税の仮払いのようなものです。

生前贈与は計画的に始めることが大切です

今回は、相続税と贈与税の違いを比較し、相続対策で重要視すべき税負担以外のポイントについてご説明してきました。相続対策は、生前贈与も含め、できるだけ早いタイミングから検討をはじめることが大切です。

また、どんな財産を残すかという点も重要で、現金よりも不動産を相続することで相続税評価額を引き下げることができるため、相続時の税負担を軽減することができます。私たち相続の専門家は、そういった相続「裏技」に関しましてもお客様の立場に立ちご提案することができます。

最後に覚えておいていただきたいこととして、贈与財産は、贈与後3年以内に相続が発生すると、相続財産に含まれるため相続税が課せられます。

したがって、相続の開始が近いからという理由で、相続発生の直前に贈与を行い、相続税を減らそうとしても、贈与後3年以内に相続が発生した場合には、その効果は発揮されません。

相続対策は、計画的に実行することが大切です。なお、財産を取得した時に贈与税を支払ってしまっている場合には、その贈与税額を相続税額から控除することが可能となります。

相続対策は、当サポートセンターにお任せください。

この記事は基礎的な知識としてお読みいただき、自分の場合はどの制度を使えるのか、またはどの制度を使うのが有効なのかなど専門家に相談することをおすすめします。

当サポートセンターでは、生前贈与など相続に関する多くの相談を受けています。贈与の制度を使った場合と使わなかった場合の税額の比較を行うことで、今後の相続対策が明確になります。まずは、初回の無料相談にお越しになられることをおすすめします。お気軽にお問い合わせください。