相続土地国庫帰属制度とは?条件・手続き・注意点を解説

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相続土地国庫帰属制度とは?条件・手続き・注意点を解説

相続土地国庫帰属制度とは、相続もしくは遺贈によって取得した土地の所有権を国庫に帰属させ、手放すことができる制度です。

相続土地国庫帰属制度が実施されるまでは、相続した土地を手放すには相続放棄をするか土地を売却するしかありませんでした。

相続土地国庫帰属制度を活用すれば、相続したものの維持・管理が難しそうな土地や、他に相続したい遺産があるため相続放棄したくない人でも土地を手放せます。

本記事では、相続土地国庫帰属制度とは何か、適用要件や手続きの流れを解説します。

相続土地国庫帰属制度とは

2023年(令和5年)4月24日より施行された「相続土地国庫帰属制度」とは、相続もしくは遺贈で取得した土地の所有権を国庫に帰属させ、手放すことができる制度です。

関連サイト法務省「相続土地国庫帰属制度について

すべての相続財産を手放さなければならない相続放棄と異なり、相続土地国庫帰属制度ではいらない土地のみを手放せます。

田舎の土地を相続したものの活用予定がなく管理コストや管理の手間にお悩みの人にとって、メリットの大きい制度といえるでしょう。

一方で、相続土地国庫帰属法には、土地や申請者に対して適用要件が設定されており、すべての人が利用できるわけではないのでご注意ください。

相続土地国庫帰属制度の適用要件

相続土地国庫帰属制度はすべての土地に対して適用できるわけではなく、適用要件が設定されています。土地と所有者それぞれの適用要件を詳しく見ていきましょう。

土地に関する適用要件

相続土地国庫帰属制度を利用できる土地の種類は、下記に該当しない更地です。

  • 建物が建築されている土地
  • 担保権等の権利が設定されている土地
  • 通路など他人が利用している土地
  • 土壌汚染対策法に規定する特定有害物質で汚染されている土地
  • 境界が不明な土地
  • 管理に労力がかかる土地(崖のある土地など)
  • 工作物や樹木、車両などが地上に放置されている土地
  • 地下に除去が必要なものがある土地
  • 争訟をしなければ利用できない土地
  • その他、管理や処分の際に費用や労力がかかる土地

相続土地国庫帰属制度は所有者不明の土地の発生を抑え、国や自治体が土地を利活用しやすくすることを目的に設定されました。

そのため、制度利用後に管理コストや手間、争いなどの問題が発生する土地は制度を利用できないように条件が設定されています。

土地の所有者に関する適用要件

相続土地国庫帰属制度を利用できるのは相続もしくは遺贈によって取得した土地のみです。売買によって取得した土地に対しては、相続土地国庫帰属制度を利用できないのでご注意ください。

なお、土地を共同で相続した場合や土地の所有が複数人いる場合は、共有名義人全員が相続土地国庫帰属制度の申請を行う必要があります。

ただし、共有名義の土地であっても名義人の中に1人でも相続もしくは遺贈で土地を取得した人がいれば、他の共有名義人の中に売買等によって所有権を得た人が含まれていたとしても相続土地国庫帰属制度を利用可能です。

相続土地国庫帰属制度を
利用する際の流れ

相続土地国庫帰属制度を利用する際には、法務局に申請し審査を受けなければなりません。具体的には、下記の流れで手続きが進みます。

  1. 土地の所在地を管轄する法務局に申請手続きをする
  2. 法務局によって書面審査および実地調査が行われる
  3. 申請が承認される
  4. 申請者が負担金を納める
  5. 申請した土地が国庫に帰属される

法務局への申請手続きおよび必要書類は、下記の通りです。

申請できる人相続もしくは遺贈で土地を取得した人
申請先土地の所在地を管轄する法務局
申請費用審査手数料:14,000円
負担金:10年分の管理費用額程度
必要書類
  • 承認申請書
  • 承認申請に係る土地の位置・範囲を明らかにする図面
  • 承認申請に係る土地・当該土地に隣接する土地との境界点を明らかにする写真
  • 承認申請に係る土地の形状を明らかにする写真
  • 申請者の印鑑証明書
  • 現地案内図(任意)
  • 固定資産税評価額証明書(任意)
  • 承認申請土地の境界等に関する資料(可能であれば)

相続土地国庫帰属制度を
利用する際にかかる費用

相続土地国庫帰属制度の承認申請を行う際には、審査手数料として土地1筆ごとに14,000円かかります。

また、相続土地国庫帰属制度の利用が承認されれば、申請者は土地の管理費用10年分相当の負担金を納めなければなりません。

負担金は承認後に申請者宛に金額が通知されるので、受け取り後30日以内に納める必要があります。土地の種類ごとの負担金の相場は下記の通りです。

土地の種類ごとの負担金の相場

土地の種類負担金の相場
宅地
  • 原則20万円
  • 市街化区域・用途地域内の土地は面積によって金額を計算する
田畑
  • 原則20万円
  • 市街化区域・用途地域内の土地は面積によって金額を計算する
森林面積に応じて金額を計算する
その他
(雑種地や原野)
20万円

相続土地国庫帰属制度を
利用する際の注意点

相続土地国庫帰属制度を利用する際には、負担金がかかることや、すべての土地に対して利用できるわけではないこと、などの他に下記の点に注意しなければなりません。

  • 相続土地国庫帰属制度を利用する土地にも相続税がかかる
  • 相続土地国庫帰属制度を利用する際には相続登記が要件になる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

相続土地国庫帰属制度を利用する土地にも相続税がかかる

相続土地国庫帰属制度は相続もしくは遺贈で取得した土地を国に返還する制度です。そのため、相続人は土地の相続手続きを行う必要がありますし、土地にかかる相続税も負担しなければなりません。

相続税は預貯金や不動産、有価証券など相続財産の合計に対してかかります。不動産が相続財産に含まれるときには、相続財産の評価や相続税の計算が複雑になるので、相続人が自分で計算することは現実的ではありません。

相続に詳しい税理士に相続税の計算や申告を依頼するのが良いでしょう。

相続土地国庫帰属制度を利用する際には相続登記が要件になる

相続土地国庫帰属制度を利用できるのは相続又は遺贈によって所有者となった人です。相続人が新たな所有者として申請をする際には、相続手続きをすませ、被相続人から相続人へ土地の名義変更手続きを済ませておかなければなりません。

相続した土地の名義変更手続きは、法務局にて相続登記を行います。

相続登記を申請する際には、登記申請書の作成や必要書類の収集が必要です。平日日中は仕事をしていて申請書類の準備が難しい場合は、司法書士に相続登記の手続きを依頼しても良いでしょう。

相続税の申告は
当サポートセンターにお任せください

相続土地国庫帰属制度を利用すれば、相続によって取得したいらない土地を手放せます。

しかし、相続土地国庫帰属制度はあくまでも相続後に行う手続きであり、土地を相続したときには名義変更手続きや相続税の計算、申告が必要です。相続財産に土地が含まれると相続税の計算は複雑になるのでご注意ください。

相続税申告を自分で行うのが難しい場合は、杉並・中野相続サポートセンターまでご相談ください。

当サポートセンターでは開業して30年以来、2,500件を超える相続の相談をお受けしてきました。弁護士・司法書士などの専門家と協力体制を取りながら、ご相談者様の相続手続きをワンストップでサポート可能です。

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まとめ

相続土地国庫帰属制度とは、相続や遺贈によって取得したものの活用や売却が難しい土地を手放せる制度です。

ただし、相続土地国庫帰属制度はすべての土地で利用できるわけでなく、管理コストや手間がかからなく問題などが発生しない土地のみです。

また、相続土地国庫帰属制度は相続後に行う手続きであり、土地を相続したときには相続登記や相続税申告を行いましょう。

相続財産に土地が含まれる場合、現預金のみの相続の場合よりも相続税の計算や申告に手間がかかります。

自分で行うのが難しい場合や何から始めれば良いかわからない場合は、相続税に精通した税理士への相談もご検討ください。

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