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教育資金贈与を使い切れない場合はどうなる?贈与税への影響・手続きまで解説

教育資金贈与の非課税措置は、子や孫の教育費を支援しながら贈与税を抑えられる制度として注目されています。

一方で、「教育資金を使い切れなかった場合はどうなるのか」「税金がかかるのではないか」といった不安を抱える方も少なくありません。

実際には、受贈者の年齢到達や贈与者の死亡など、一定のタイミングで課税関係が生じることがあるのでご注意ください。

本記事では、教育資金贈与を使い切れない場合の取扱いと、そのリスクを回避する方法を解説します。

なお、この教育資金贈与の非課税措置は2026年3月末で終了し、延長されない見通しとされており、今後はより慎重な制度設計が求められます。

教育資金贈与とは

教育資金贈与とは、父母や祖父母などの直系尊属が、子や孫の教育資金を一括で贈与する際に、一定額まで贈与税が非課税となる特例制度です。

正式には「教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置」と呼ばれ、受贈者一人につき最大1,500万円までが非課税となります(うち学校等以外への支出は500万円が上限)。

制度を利用する場合、信託銀行等の金融機関に教育資金専用口座を開設し、教育資金として支出したことを証明する領収書等を提出することで非課税で払い出しを受けられる仕組みです。

通常の暦年贈与と異なり、まとまった金額を早期に移転できる点が大きなメリットといえるでしょう。

一方で、制度には年齢制限や用途制限が設けられており、「教育資金として実際に費消された金額」のみが非課税対象となります。

そのため、制度を利用したものの、結果として教育資金を使い切れず、後から税負担が生じるケースも少なくありません。

教育資金贈与を使い切れないとどうなる?

教育資金贈与の非課税措置では、一定のタイミングで未使用残高がある場合、その残額について贈与税や相続税がかかることがあります。特に問題となりやすいのが、受贈者の年齢到達時と贈与者の死亡時です。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

受贈者が30歳までに使い切れない場合

受贈者が30歳に達した時点で、教育資金専用口座に残高がある場合、その未使用残額は贈与税の課税対象となります。これは「教育資金として使われなかった財産」とみなされるためです。

税率は通常の贈与税の累進税率が適用されるため、残額が大きいほど税負担が重くなる可能性があります。

なお、受贈者が30歳に達した時点で大学等に在学している場合には、「教育資金管理契約継続届」を提出することで、40歳まで非課税措置を継続できます。

贈与財産を使い切る前に贈与者が亡くなった場合

贈与者が教育資金贈与の途中で亡くなった場合、その時点での未使用残高については相続税の課税対象となります。未使用分については「実質的に贈与が完了していない」と判断され、相続財産に加算されるからです。

高額な教育資金贈与を行っていたものの、使い切れなかった場合、相続税評価額が増え、想定していた相続税対策の効果が得られないケースもあります。

特に、孫への贈与の場合には相続税の2割加算の対象となる点にも注意が必要です。

関連サイト国税庁「No.4157相続税額の2割加算

教育資金贈与を使い切れなかったときに
かかる税金について

教育資金贈与の非課税措置は、あくまで「教育資金として実際に使われた金額」に限って非課税が認められる制度です。

本章では、未使用残高に対してどのような税金が課せられるのかを解説します。

贈与税

受贈者が30歳(または40歳)までに教育資金を使い切れなかった場合、未使用残高については贈与税が課せられます。

未使用残高が多い場合、高い贈与税率が適用され、贈与税の負担が重くなるのでご注意ください。

相続税

一方、贈与者が教育資金贈与の途中で亡くなった場合には、未使用残高は相続税の課税対象となります。

相続税は遺産総額に対して課税されるので、他の遺産の金額によっては相続税の負担が重くなる可能性があります。

教育資金贈与を使い切れない事態を
回避する方法とは

教育資金贈与の非課税措置は、正しく活用すれば有効な制度ですが、使い切れなかった場合には贈与税や相続税が課せられるリスクがあります。

そのため、「非課税枠を最大限使うこと」よりも、「確実に使い切れる設計にすること」が重要です。

ここでは、教育資金贈与を無理なく活用するための具体的な回避策を解説します。

教育費を計画的に贈与する

教育資金贈与を使い切れない原因の多くは、将来の教育費を過大に見積もって一括贈与してしまうケースです。

進学先や進路が未確定な段階で高額な贈与を行うと、結果として教育費が想定よりかからず、未使用残高が発生しやすくなるのでご注意ください。

そのため、まずは贈与時点から大学までに必要となる教育費を現実的に試算し、贈与額を決めることが大切です。

必ずしも非課税限度額である1,500万円を使い切る必要はなく、専用口座に都度「必要な金額だけ贈与する」という考え方がリスク回避につながります。

非課税対象となる証明書(領収書)の保管を徹底する

教育資金贈与の非課税が認められるためには、教育費として支出したことを証明する書類の提出が不可欠です。

具体的には、学校への納付書、授業料や入学金の領収書、塾や習い事に関する領収書などが該当します。

これらの証明書を提出できなければ、実際に教育費として支払っていたとしても、非課税扱いが認められず、非課税での払い出しが認められなくなります。

その結果、本来は使い切れていたはずの金額が、贈与税や相続税の課税対象となる可能性があるでしょう。

領収書や請求書は支出の都度確実に保管し、金融機関への提出期限や提出方法も把握しておくことが重要です。

関連サイト国税庁「B1-7教育資金非課税申告の手続

教育費の贈与について税理士に相談する

教育資金贈与は、贈与税・相続税の双方に関係する制度であり、家族構成や資産状況によって最適な使い方は大きく異なります。

自己判断で制度を利用すると、結果的に税負担が増えたり、相続時のトラブルにつながったりするケースも少なくありません。

特に、高額な贈与を検討している場合や、相続税の課税が見込まれる家庭では、事前に税理士へ相談することが有効です。

教育資金贈与を含めた全体の相続対策を見据えたアドバイスを受けることで、使い切れないリスクを最小限に抑えられます。

教育資金贈与でよくある質問

ここでは、教育資金贈与についてよくある質問を回答と共に紹介していきます。

教育資金贈与を使い切れなかった場合、全額に贈与税がかかりますか?

教育資金贈与を使い切れなかった場合でも、全額に贈与税が課されるわけではありません。贈与税の対象となるのは、あくまで非課税期間終了時点で「教育資金として使われずに残っている金額」のみです。

教育資金贈与を使い切れなかったとき、確定申告は必要ですか?

受贈者が30歳に達した時点で未使用残高があり、贈与税が課せられる場合には、確定申告ではなく、贈与税の申告を行う必要があります。

この場合、通常の贈与と同様に、翌年の2月1日から3月15日までの間に贈与税申告書を提出します。

一方、贈与者が死亡し、未使用残高が相続財産として扱われる場合には、相続税申告の中で処理されます。

教育資金贈与の信託は途中で解約できますか?

教育資金贈与は、金融機関との契約により専用口座(信託または預金)を開設して管理されるものであり、原則として受贈者や贈与者の自由な判断で途中解約することはできません。

やむを得ず契約を終了する場合には、未使用残高について贈与税または相続税が課されます。

教育費の贈与に関連した手続きは
当サポートセンターにご相談ください

教育資金贈与は非課税効果が大きい制度ですが、贈与財産を使い切れないと贈与税や相続税の課税対象となるので注意しなければなりません。

また、教育資金一括贈与の非課税特例措置は2026年3月末で終了し、延長されない見通しとされており、終了後に教育費を贈与するには、他の方法を検討する必要があります。

自分に合った方法で教育費を贈与したい場合や、贈与税や相続税を節税したい場合には、相続・贈与に強い税理士や専門家が多数在籍する「杉並・中野相続サポートセンター」までご相談ください。

当サポートセンターでは開業して30年にわたり、2,500件を超える相続や贈与の相談をお受けしてきました

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杉並・中野相続サポートセンターは西荻窪駅・徒歩1分に事務所を構え、下記エリアを中心とした地域密着の相続相談を承っています。ぜひご相談ください。

まとめ

教育資金贈与の非課税措置は有効な制度である一方、使い切れなかった場合には贈与税や相続税が課せられるリスクがあります。

特に、受贈者が30歳までに資金を使い切れない場合や、贈与者が途中で亡くなった場合には、想定外の税負担が生じることもあるので注意しましょう。

こうした事態を避けるためには、教育費を現実的に見積もった上で計画的に贈与することや、領収書等の管理を徹底することが大切です。

将来の税負担を抑えつつ、次世代に資産を譲りたいのであれば、一度、税理士に相談してみるのもおすすめです。

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